岡山県倉敷市で行方不明になっている小学５年の森山咲良さん（１１）とみられる女児が、不明当日、自宅近くで若い男性と話をしているのを別の児童が目撃していたことがわかった。県警も把握しており、森山さん不明との関連を調べるとともに、１００人態勢で行方を捜している。

住民によると、近所の男児が１４日午後４時半ごろ、森山さんの自宅近くに見慣れない車が止まっているのを目撃した。色はシルバーで、短髪の若い男性が運転席に座り、スーツのような服を着ていたという。

　また同５時ごろ、同級生の女児が、森山さんと若い男性が自宅近くの路上で立ち話をしているのを見たという。近くにはシルバーの車が止まっていたという。

　県警は１６日午後５時半ごろから、自宅近くの路上でチラシを配り、聞き込みをしたほか、付近のコンビニエンスストアの防犯カメラや、バスやタクシーの車載カメラの映像を回収した。１６日午後６時半現在で約５０件の情報が寄せられたが、有力なものはないという。

　県警はこの日、森山さんの携帯電話のＧＰＳ反応があった自宅から北東約２キロの地域を中心に遺留品などの捜索を実施した。１４日午後５時半～同９時ごろに反応があった地域だが、自宅を挟んで学校とは反対方向で、１５日午前０時４０分ごろに電源が切れたか電波の届かない状態になった。

　森山さんの親族の男性（６１）は「学区も違うし、行ったことがないはずの場所。何かに巻き込まれたのではないか」と話した。

　森山さんが通う倉敷市立中庄小学校は１６日、森山さんの下校時の様子を説明した。森山さんは１４日午後４時ごろ、仲の良い同級生と通学門で別れた後、同じ地域に住む児童らと約２キロ東の自宅方向へ集団で下校した。その後、集団の別学年の児童が、集団から離れて自宅近くを１人で歩いて帰る森山さんの姿を見たという。

　１６日朝は多くの児童が保護者に付き添われて登校した。３０代女性は「自分も比較的遠くから通わせているので、本当に心配」と不安な表情を浮かべた。