台風8号の影響で9日に発生した長野県南木曽(なぎそ)町の梨子(なし)沢(幅約10メートル、深さ約6メートル)の土石流で、国土交通省中部地方整備局は10日、上流の二つの沢でほぼ同時に土石流が発生したことを明らかにした。合流して勢いを増した土石流が民家をのみ込み、中学生1人が死亡する被害につながった。大雨は各地で降り続き、避難所で不安な夜を過ごした。
10日に同局が現地を確認。梨子沢の上流にある大梨子沢と小梨子沢の両方が崩れていた。悪天候のため土石流が始まった地点は確認できなかったが、規模は大梨子沢の方が大きかった。二つの沢は、木曽川に流れ込む約700メートル手前で合流する。
現地を視察した国交省国土技術政策総合研究所砂防研究室(茨城県つくば市)の蒲原潤一室長によると、合流により勢いを増した土石流は、約400メートル下流にある緩やかな左カーブで一部があふれ出したとみられる。沢の右岸にあった民家を直撃し、町立南木曽中1年、榑沼(くれぬま)海斗さん(12)が死亡。木曽消防署によると、海斗さんは家があった場所から木曽川方面の約70メートル先で見つかった。
土砂や流木は長さ250メートル、幅150メートルの扇状に広がり、JR中央線の鉄製橋桁を押し流し木曽川に達した。現場には大人の背丈ほどの岩が多数あり、大きなものは直径数メートルに及んだ。町によると、住宅被害は全壊6棟、半壊8棟、一部破損7棟に上った。
蒲原室長によると、現場付近の地質は花こう岩で、風化して大きなれきになりやすいうえ、現場上流部を含む木曽川岸は切り立った急峻(きゅうしゅん)な地形が多く、特に土石流が発生しやすいという。蒲原室長は「えん堤などの施設がどう作用したかなどをしっかり分析したい」と話した。
同町では10日も強い雨が降り続き、再び土石流が起きる可能性があることから多くの住民が避難所で過ごした。
県警によると、土石流が直撃した榑沼さんの家にいた母(36)と次男(10)、三男(5)の3人は病院で手当てを受けたが命に別条はない。他にけが人は確認されていない。
また、山形県南陽市では9日夜から激しい雨が降った。同市などによると、市内を流れる最上川支流の吉野川が氾濫し、9日深夜に1630世帯に避難勧告を出し、最大で860人が一時避難。老人介護施設2カ所を含む100棟以上が床上浸水した。吉野川にかかる白山在家橋など2本が崩落。土砂崩れは3件発生したがけが人はいなかった。
市内を流れる織機(おりはた)川が9日深夜から10日未明に氾濫。山形鉄道フラワー長井線の宮内-おりはた駅間の同川にかかる「おりはた橋りょう」で橋台が崩れ、レールが宙づりになっているのが見つかり、全線で運転を見合わせた。
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